(2017/7/2 一部更新)

ダイビング中の水中写真撮影は、
水深20m以上相当の水圧がかかる水中環境で写真を撮影する必要があるため、
水圧がかかっている環境でもカメラの内部に水が入らないようにするため、
デジカメをハウジングと呼ばれる防水ケースに収納する必要があります。
(例えば、下の写真のようなもの) 



カメラを入れる防水ケースであるハウジングは、
カメラメーカーが製造・販売している純正のハウジングと
水中写真機材メーカーが発売しているハウジングがあります。
一般的には、カメラメーカー(CANON・Olympusなど)の純正ハウジングは、
安価(数万円)で大きな家電量販店などで入手できるのですが、
一部のボタンが操作できないなどの制約があります。
一方、水中写真機材メーカー(RecseaSea&Seaなど)のハウジングは、
操作性や拡張性に優れていますが、ハウジング自体が10万円以上と庶民には高価です。

ということで、コスパを考えると、
庶民である我々(?)が水中で写真撮影を楽しむには、
カメラメーカーの純正ハウジングが存在する機種から
水中撮影用のカメラを選定するのが良さそうです。

少し前置きが長くなってしまいましたが、
普通のサラリーマンや学生が無理ない値段で購入できる
純正ハウジングが存在する水中写真用カメラにしぼり、
水中撮影用のオススメのカメラの機種を調査してみます。 

本記事ではコンパクトデジタルカメラに絞って紹介します。
(ミラーレス一眼カメラについてはこちらの別記事をご参照ください。
 オリンパス製のものに絞って紹介しています)
なお、本記事に表示しているカメラ本体価格は2017年7月2日の価格.comでの最安値、
防水ハウジングの価格はAmazonでの価格です。
(実際のお値段は、購入時に改めてご確認ください)

水中写真用カメラとしてダイバー御用達のカメラのメーカーといえば、
OlympusとCANONの2つのメーカーのカメラを使用して水中写真を撮影する人が多いです。 
ということで、この二つのメーカーのデジカメを中心に紹介します。

CANONのコンデジ

まずは、CANONのコンパクトデジタルカメラについて。
2017/7現在、水中写真用の純正ハウジングが発売されているデジカメは以下の二種類です。
  • Powershot G7X Mark2
  • Powershot G1X Mark2
どちらのカメラもハイエンド(高性能)コンデジとうたわれるPowershot Gシリーズ。
センサの大きさや開放F値といったカメラの基本性能は、
オリンパス製のカメラよりも格上です。
ただし、ストロボをつけたりなどなどのアクセサリの拡張のしやすさという点や、
最短撮影距離(ピントが合う最短の距離)がオリンパスのカメラに比べて遠いという点では、
オリンパスのカメラが一歩リードといったところです。
また、カメラ本体に防水機能がないため、万一ハウジングが水没してしまった場合、
カメラ本体が水没して故障してしまうリスクがあります。
(オリンパスの人気機種TGシリーズはカメラ本体に防水機能あり)

まずは、これらのCANONのカメラを水中で写真撮影を行えるように
本体と防水ハウジングを購入すると、一体いくらぐらいになるか調べてみます。

Powershot G7X Mark2

PowerShot G7X Mark2は2016年4月に発売されたカメラです。
本体のお値段は2017年7月現在60000円ということで
発売当初の7万円から1万円ほど値下がりしています。

ちなみに私は現在このカメラの先代のG7Xを使用しています。
先代のG7Xの課題であった設定を変更するリングが硬い点が改善され、
映像エンジンもDIGIC6からDIGIC7になり画像処理能力も改善され、
先代に比べて満足度の高い仕上がりになっているそうです。
センサーサイズ1inchということで、コンデジにしては大きなセンサを搭載したカメラですので、
画質の面では数年前のカメラに比べて飛躍的に進化していると感じます。


by カエレバ


純正の防水ハウジングWP-DC55のお値段は25000円。


by カエレバ


ということで、カメラ本体とハウジングで85000円くらいです。
私がG7Xmark2の先代のG7Xを発売直後に購入した時は
90000円くらいかかりました (本体60000円+ハウジング30000円)。
今後新しい機種が発売された場合も
発売から時間がたつと1万円程度は値段が下がると考えられます。

Powershot G1X Mark2

PowerShot G1Xm2のカメラ本体は値段は56000円。
こちらも2014年10月時点に比べて10000円は下がっています。
発売当初は80000円だったことを考えるとだいぶと値段が安くなっていますね。


by カエレバ


純正の防水ハウジングWP-DC53のお値段は23000円。

by カエレバ


カメラ本体とハウジングで80000円ちょいです。

G1X Mark2はセンサーサイズが1.5inchということで、
下手なミラーレス一眼よりも大きなサイズのセンサーが搭載されており、
特にG1Xmk2に関してはカメラの基本性能自体はかなり高いです。
ただし、クローズアップレンズやワイドレンズなどのレンズを
純正ハウジングに取り付けるような改造を実施できないという拡張性の低さが難点。
私はこのG1XMk2の拡張性の低さがNGだったので、G7Xを購入しました。

なお、Recseaから発売されているハウジング(Recsea(レクシー)Seatool WHC-G1X)には
クローズアップレンズやワイドレンズを取り付けることが可能です。
ただし、ハウジングのお値段が10万円以上とかなり高価です。


CANONからは2015年・2017年にPowershotのGシリーズとして
G3XとG5XとG9Xなどのコンパクトデジタルカメラが発売されていますが、
これらの機種は純正のハウジングは発売されておらず、
今のところ非純正のハウジングも発売されていないようなので、
これらのカメラで水中写真を楽しむことは現状不可能です。


Olympusのコンデジ

Canonと並んで水中写真の分野では二大巨頭のオリンパス(Olympus)。
Olympusのカメラには純正ハウジングのある機種が多く、
メーカー純正のアクセサリ類が充実しているおり、拡張性が非常に高いのが利点です。
例えば、メーカー純正のストロボがあったり、別付けのレンズがあったりと、
水中で写真撮影をする人のかゆい所に手が届く製品を、数多取り揃えています。

また、カメラ自体が防水機能を有している機種が多いので、
万一、水中でハウジングの中に水が入ってきても(いわゆる水没)、
カメラ本体が故障してしまうという最悪の事態を避けやすくなります。

あとは、こちらは賛否が分かれるとことではありますが、
写真に写される青色が鮮やかであるといわれています。

そんなOlympusのコンデジの中で純正ハウジングが販売されているのは以下の機種です。
(ミラーレス一眼カメラについてはこちらの記事をご参照ください)
  • Stylus TG-5/TG-4

Stylus TG-4

カメラ本体の値段は39000円。
こちらの機種はダイバーに大人気の機種です。
マクロ被写体に1cmまで寄れ、さらに顕微鏡モードでスーパークローズアップ写真を簡単に撮れます。
マクロの被写体にピントも合いやすいと、使用している人から聞いたことがあります。

by カエレバ

ハウジングPT-056のお値段は23000円。

by カエレバ

カメラ本体とハウジングで合わせて62000円となります。

Stylus TG-5

ダイバーに大人気のTG-4の後継機種TG-5が2017/6に発売されました!
現在は発売直後ということもありカメラ本体の値段は50000円。 
TG-4と同様に顕微鏡モードがあり簡単に水中のマクロ撮影も可能です。
新機種のTG-5が一世代前の機種TG-4から大きく進歩した点は、
センサー更新と画像処理エンジンの進化により高感度でのノイズが軽減されている点と
動画の画質がフルHDから4Kに進化した点の二点でしょうか。
高感度体耐性が上がるのは水中写真的にはうれしいですね!


by カエレバ

ハウジングPT-058のお値段は30000円。 


by カエレバ

カメラ本体とハウジングで合わせて80000円となります。
私もオリンパスのTGシリーズを使用したことがあるのですが、
CANONのPowershotよりも動き回っている魚であってもピントが合いやすい気がします。

ただし、オリンパスのTGシリーズはセンサーサイズが1/2.3inchと
CANONのPowershotのセンサーサイズ(1inch以上)よりも小さいので、
写真の画質に関してはCANONのPowershotシリーズが勝っています。

両方のメーカーのカメラを水中写真で使用したことのある私の個人的な感想ですが、

 ・写真の歩留まり優先(ピントが合いやすい)
  →オリンパスのTGシリーズが有利
 ・写真の画質(写真のノイズの少なさ)
  →CANONのPowershot Gシリーズが有利

といったことを私は感じました。
最後は個人の好みの問題なのでお好きなメーカーのカメラを使用すればよいかと思います。

Nikonのコンデジ

デジタル一眼レフカメラといえばCanonとNikonの二大巨頭が互いに競り合う世界ですが、
水中用のコンデジの分野ではNikonのカメラユーザーは少ない気がします。
(一眼レフを水中に持って入ることができる
 プロ級の写真の腕前と財力の持ち主を除くと)
そんなNikonから最近少し面白いカメラが発売されたそうなので、紹介したいと思います。

Nikon Coolpix AW130

ここまでに紹介したCanonやOlympusのデジカメは比較的高性能なモデルでした。
それに対して、このデジカメは撮影できる写真の画質は高くはないですが、
ハウジングに収納しなくても水深30mまでの防水機能があるカメラです!
他にも各社からハウジングにカメラを収納しなくても
水中で使えるカメラは発売されていますが、
ダイビングで(一般的に)潜る最大深度である水深30mまで持っていけるのは、
この機種のみのようです。

水中での写真撮影にはそこまで興味がなく、
写真撮影よりもこの目にしっかり水中の生き物や景色を焼き付けておきたいという方や、
ダイビングスキルに自信のない初心者の方にもおすすめです。 

by カエレバ


ちなみに、水深計もついているそうです。
ここまで防水機能があるカメラが発売されちゃうとは、個人的には驚きです。
将来的にはハウジングなしでダイビングで水中写真を撮影するのが
当たり前時代が来たりして。
ちなみにお値段は27000円だそうです。
今一番安く手に入るダイビング用の水中カメラといえるのではないでしょうか。


コンデジで水中写真を撮影するための必要費用は?

ということで、ダイビングで水中写真を撮影するために必要な費用は、
2016年2月現在でざっくりこんな感じでしょうか。

予算:8万円
CANONのPowershot G7X/G1X Marks(Gシリーズ) 
OlympusのStylus TG-5/TG-4(TGシリーズ)

予算:4万円
NikonのCoolpix AW130で3万円弱。

カメラ本体としては10万円を切る値段で導入できちゃいますが、
ただし、これに水中ライトやストロボを付け足したりしていくと
あっという間に20万円オーバーです。
笑えて来ますねー。

いきなり、カメラを買うのはちょっとという方は、
最近は家でカメラとハウジングをレンタルするサービスを利用するサービスもあるようです。
TG-4とハウジングのセットを3日間レンタルで9千円くらいだそうです。
ダイビング用のカメラをレンタルしたい方はこちら

水中写真にはコンデジ?ミラーレス?

水中写真用にカメラの機材をそろえるのであれば、
CANONのハイエンドコンデジのPowershot Gシリーズと、
Olympusのエントリー向けミラーレス一眼PenLiteシリーズでは、
価格の面ではほぼ同じくらいになりそうです。
【水中写真用デジカメ】オリンパス ミラーレス一眼を水中使用するための価格は?

コンデジとミラーレスの性能面での違いってどんくらいなんでしょうね。
PenLiteとPowershotG1Xmk2だとそんなに変わらないのかな。

そもそも水中の撮影で求められるカメラのスペックって何だろうかと考えてみると、。
動き回るハナダイとかとるには、AFの速さと正確さかな。
暗い水中でシャッター速度を上げても綺麗な画質で撮りたいので、
センサーサイズの大きさや高感度でのノイズ軽減も重要そうですね。

海外で潜ったらマクロもワイドも両方欲張っちゃいたいかな。
コンデジやミラーレス一眼のズームレンズで、ワイド・ズーム自由に変えたいな。

そうこう考えると、
レンズ交換で様々な状況に対応できるミラーレス一眼PenLiteも魅力的に感じます。
ただ、ハウジングの持ち運び面を考えるとOlympusのハウジングは図体がでかくて、
沖縄とかに遠征する際は、困りそうな気もします。
まあ、ストロボ一式買ってコンデジにつけちゃったら、
コンデジでも、かなりのお荷物になってしまうのですが。




とまあ、いろいろと悩んだ結果、
最終的には私Powershot G7Xを購入しました。
今のところはコンデジということで、それ相応の性能ですが、
おおむね満足はしています!