ダイビング中にウミウシや小さなカニ・エビなどの生物を発見した時、
もっとアップで写真を撮りたいと感じることはないでしょうか。 
逆に、魚の群れや辺り一面に広がるサンゴ礁に出くわした時、
群れやサンゴ礁全体を一枚の写真に収めるために
もう少し広角側の画角が欲しいと感じることはないでしょうか。

このように「小さな生き物をもっとアップで撮りたい!」という時や、
「周辺の景色を一枚の写真中に全部収められるようなワイドな画角がほしい!」という時には、 
コンバージョンレンズと呼ばれるレンズをハウジングに装着必要があります。
今回は水中用のハウジングに装着するコンバージョンレンズについて紹介したいと思います。

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カメラの前にコンバージョンレンズを装着することにより、
ウミウシなどの小さな生き物を虫眼鏡を通してみるかのごとく
拡大して撮影できるようになったり、
また、自分の視野よりも広い範囲の景色を
一枚の写真に収める超広角の写真を撮影できるようになり、
水中での写真撮影の表現の幅を広げることができます。

コンバージョンレンズの装着方法

Olympusの純正ハウジングはハウジングにコンバージョンレンズをそのまま着用できるようになっているので、別途部品を購入する必要はないのですが、
CANONやPanasonicなどのOlympus以外のデジカメの純正ハウジングにコンバージョンレンズを着用するためには、少しハウジングを改造してやらなければなりません。 
 
改造と言ってもそんなに難しいことではなく、純正ハウジングにレンズを装着するためのマウントベースという部品を取り付ければOKです。 

マウントベースの着用

マウントベースという部品は、コンバージョンレンズをハウジングに固定するための「ねじ」のようなものです。
コンバージョンレンズがおねじ側。
マウントベースがめねじ側。
といった感じです。

例えば、現在私が使用しているCanonのPowershot g7xの純正ハウジングに
マウントベースを取り付けると下の写真のようになります。 
 
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ハウジングの前面にレンズ着用のめねじにあたる部品を取り付け、
ハウジング下部をねじ止めするという単純な構造です。
これで純正ハウジングにコンバージョンレンズを取り付けることができるようになります。

なお、マウントベースは使用しているカメラの機種によって異なりますので、
対応表を下記のリンクよりご確認の上、ご購入下さい。
(amazonでは売っていませんが、楽天では購入可能です)

マウントベース対応表(INON) pdfファイル

ちなみに、CANONのPowershot g7xの場合、
マウントベースは以下のものを購入することになります。


by カエレバ



マウントベースの着用時の注意点

マウントベースを着用した場合の注意点として、
写真の四隅がケラレてしまうことがあげられます。

具体的に見ていきます。
まず、カメラをマウントベース着用後のハウジングに収納した状態で
ズーム倍率を最も望遠とした場合の写真がこちら。

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特に問題なく撮影できています。

それでは、カメラをマウントベース着用後のハウジングに収納し、
先ほどと同じ場所から最も広角側にズーム倍率を変更して写真を撮影してみます。

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すると、上の写真のようにマウントベースの部品が写真の中に写り込んでしまいます。
このようにマウントベースをカメラのハウジングに装着すると、
写真の中に写りこむケラレと呼ばれる現象が起きてしまいます。

ちなみに先ほどの写真と同じ場所からケラレが起きない
ぎりぎりのズーム倍率で撮影した写真がこちらです。
g7xの焦点距離としては16mmです。
焦点距離がおおよそ15mm以下になるとケラレが発生します。

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ワイドコンバージョンレンズ

マウントベースを着用した状態で焦点距離を広角側に設定して写真を撮影すると、
四隅にマウントベースが写りこんでしまいます。
ハウジングにマウントベースを着用した状態で
四隅がケラレてしまわないように広角のズーム倍率でワイド写真を撮りたい場合は、
マウントベースにワイドコンバージョンレンズを着用する必要があります。
(水中でハウジング前面のパーツを外すことで広角側のケラレを防ぐことも可能ですが、
 水中での前面パーツの脱着は面倒ですのでお勧めしません) 

マウントベースにワイドコンバージョンレンズを装着してみます。


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ワイドコンバージョンレンズを使用する場合は、g7xの場合はズーム倍率を37mm以上にしないとケラレてしまいます。ワイドコンバージョンレンズを着用した状態で、ケラレの発生しないズーム倍率に設定して、先ほどと同じ位置から写真を撮影すると下のようになります。 

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写真としてはかなり歪んでしまいますが、
広角側でも四隅がケラレない状態となります。


Powershot g7xにワイドコンバージョンレンズを着用する場合は、
以下のワイドコンバージョンレンズとマウントベース変換リングを購入する必要があります。
(カメラの機種により対応するレンズの形が異なるのでこちらで機種の対応をご確認下さい)


by カエレバ


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なお、ワイドコンバージョンレンズにドームポートと呼ばれる部品を着用すると、
ワイドコンバージョンレンズ単体に比べ、より広角側のワイド写真を撮影することができます。


by カエレバ

このようなレンズを別途購入することで水中でも手軽に広角側写真をさsつエイすることができるようになります。続いては、水中でのマクロ写真の撮影について紹介します。

マクロコンバージョンレンズ

水中で出会う生き物の中には、
大きさ1cmに満たないウミウシやエビなどに出会うことがあります。

私もカメラをマクロモードに設定してウミウシを撮影してたのですが、今回紹介するマクロコンバージョンレンズを使用してないときは、撮影したウミウシが小さすぎるため、写真のどこにウミウシがいるのかよくわからないということが多々ありました。

水中で小さな生き物を撮影したい場合には、カメラのハウジングの前にマクロレンズを装着すると、虫眼鏡を装着したかのごとく小さな生き物をより大きく撮影することができます。

ハウジングに装着したマウントベースにマクロレンズを装着すると下のようになります。

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このような状態で先ほどの被写体を撮影してみます。
ピントが合うぎりぎりの位置まで被写体に近づいて写真を撮影してみました。 

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この木彫りの人形の顔の大きさはおおよそ2cmほどですので、マクロレンズを着用すると、おおよそ3cmほどの被写体が写真一枚に収まるといった感じです。

ちなみにマクロレンズを着用していない状態で同じ距離から撮影すると下のような写真となります。

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マクロレンズなしの状態だと、おおよそ5cmほどの被写体程度あれば、一枚の写真に納まる感じですね。
5cmもあれば十分!と思う方もいるかもしれませんが、ウミウシやエビや幼魚は大きさが1cm程度と非常に小さいためマクロレンズを着用しないと撮影しづらいですし、大きな魚の一部の部位を拡大した写真を撮影することができたりするので、マクロレンズは非常に便利です!

Powershot g7xにマクロレンズを着用する場合は以下のレンズを着用します。
(カメラの機種により対応するレンズの形が異なるのでこちらで機種の対応をご確認下さい)


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レンズホルダー

以上で紹介したワイドコンバージョンレンズやマクロレンズは、
水中で脱着可能なので、マクロレンズやワイドレンズが不要な場合は取り外すことも可能です。
水中で取り外したコンバージョンレンズは、
BCDのポケットなどに入れておけばよいのですが、
BCDのファスナーを閉め忘れてレンズを落としてしまったり、
BCDの中からコンバージョンレンズを取り出しているうちに
シャッターチャンスを逃してしまったりなど、
水中でのレンズの脱着は面倒でトラブルの原因になりやすいです。

このようなトラブルをできるだけ軽減するため対策としては、
カメラのストロボ用のアームにコンバージョンレンズを格納するレンズホルダーをつけてしまうのが手っ取り早いです。レンズ購入を予定されている方はレンズホルダーも併せてご購入されることをお勧めします。
(レンズの形により使用可能なホルダーが異なるので、こちらで機種の対応をご確認下さい)

Powershot g7x用のレンズホルダーで二つのレンズを装着できるレンズホルダーは以下になります。

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2つのレンズをレンズホルダーをアームに着用する場合は、スティック状のアームではなく、以下の板状のアームを使用する必要があります。

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